諏訪湖のこと

日本の “へそ” に位置する諏訪湖

 日本の中心・諏訪盆地の真ん中にある諏訪湖は、
 海抜759m、湖周15.9km・面積13.3平方kmの、信州一大きな湖(全国では23番目)。
 
 かつては、精密機械工業の集積地として「東洋のスイス」と呼ばれ、
 世界に名を馳せた諏訪湖畔は、かりん並木や桜並木があり、
 秋も終わる頃になると数多の白鳥が飛来し、冬にかけて優雅な姿を見せてくれます。

 そして諏訪湖は、東西南北を諏訪大社四社に守られているように存在しています。

 全国でも有数の規模を誇る「諏訪湖祭湖上花火大会」は、夏を彩る諏訪の風物詩。
 4万発もの花火が夜空と湖上に光の華を咲かせ、
 四方の山々に花火の音がこだまする迫力満点の祭典です。

 また、9月の第一土曜日には、
 全国から選び抜かれた煙火師たちが技を競う「全国新作花火競技大会」も、
 見ごたえのある大会で、毎年多くの人々が諏訪湖畔に訪れています。

 諏訪湖畔には、こんこんと湧き出る豊富な湯量と泉質のよさが自慢の温泉が沢山あり、
 古くから続く温泉銭湯や温泉公衆浴場・ヘルシーなクアハウス感覚の温泉施設などが揃い、
 温泉湯治場風情が楽しめます。
 
 また、諏訪湖やアルプスを眺めながら「温泉足湯」を楽しみ、リラックスできる施設が数々あります。


諏訪湖の竜神信仰と弁天さま

 東西南北を諏訪大社四社に守られるように存在する諏訪湖は、
 北から南へのびる糸魚川静岡構造線と、東西にのびる大断層の中央構造線が交わる場所に位置します。 中央構造線は鹿島神宮に始まり、諏訪大社、豊川稲荷、伊勢神宮、天川、高野山を通って
 九州・阿蘇へ抜けています。

 諏訪湖の弁天さまは、日本で最初の弁財天社と言われ、
 芸術・芸能の神として知られている奈良の天河大弁財天社から勧請されたものでした。
 天河大弁財天は弁財天が化身したとされる龍神さまを祀っています。
 また、弁天様は古代インドにおける川の神(女神)ですから、竜を神使としていました。

 諏訪大明神はその御姿が竜神であるという伝説が伝えられていますが、
 中世の日本において、この諏訪を中心に竜神信仰(諏訪信仰)が大きな勢力を誇っていました。
 諏訪湖の弁天様は、諏訪湖の化身である竜を従え、
 諏訪湖のたったひとつの出口であり天竜川が始まる部分におわされ、
 諏訪湖を守っていらっしゃったのです。
 ちなみに、天竜川の名前も諏訪湖の竜神に由来すると言われています。

鹿島神宮、諏訪大社、豊川稲荷、伊勢神宮、天河神社、高野山は、約8000万年前にできた、
関東から九州まで横断する中央構造線と呼ばれる大断層上でつながっています。